2011.2.9
以前に比べると,だいぶAR(拡張現実・Augmented Reality)の存在感が
はっきりしてきた気はしてるんだけど
まだまだ世界は平面3D旋風が巻き起こってる気がする
今日は私が懐疑的な平面3Dと
とてつもなく期待しているARについて
たらたらと書こう
結論だけ言うと
平面3Dは3Dホログラムが実用化されるまでのつなぎ
ARはタッチパネルのように当分生き続ける
……と思う
まず,平面3Dといえば去年からぱらぱらと発売されはじめて
比較的話題になった3Dテレビがフラッグシップだろう
今月にはニンテンドー3DSも発売されるし
平面3Dについては当分話題が続くように思われる
でも,平面3Dの最大の欠点というのは
「アミューズメント」に用途が限定されてしまっている点にあると
私は思う
たとえば,一世を風靡したタッチパネルだけど
あれはニンテンドーDSやiPod touchに搭載されるずっと前から
銀行のATMや電車の券売機で広く使われていた
つーか,ATMなんて私がはじめて触ったときからタッチパネルだ
つまり,タッチパネルはいろんな応用例があった
直感的に操作できるとかわかりやすいとか
いろんな理由があるんだろうけどこれだけは確実に言える
「用途は無限大」
/*
ただ,券売機やATMの大型タッチパネルと
スマートフォンやゲーム機の小型タッチパネルは
作ってる会社が全然違う
製品的には別のセクターにあると考えた方がいい
でも,ここではとりあえず,タッチで操作するデバイスを総合して話す
*/
これがまず私が,平面3Dに懐疑的な理由
平面3Dは,アミューズメント以外の用途が思いつかない
もしかしたらあるのかもしれないけど
今のところそんなサービスや製品が出てくる気配はない
ポイントは「アミューズメント」に限定されてるってこと
これって実はめちゃくちゃ危険な部分で
「飽きられたら終わり」という重大な欠点がある
タッチパネルはあくまで操作用のデバイスで
コンピュータにおけるキーボードやマウスのように
飽きるとか飽きないとかいうレイヤーとは違う階層に存在する
でも,平面3Dはそんな風にはいかない
消費者が退屈してしまったら,おそらくその市場は急速に縮小してしまう
おそらく,コンテンツホルダーは必死になって
消費者に飽きられないようにアプローチを続けるだろうけど
それはあくまで,楽しんでもらえる期間を延ばすだけで
根本的に解決を図るということはできない
これが私が平面3Dに懐疑的な理由
そして,平面3Dにとってはさらに悪いことに
3Dホログラム(立体表示)の技術開発はとてつもない早さで進んでいる
昔は研究室レベルだったけど
今はもう,コンシューマに近い位置にいる
3Dホログラムは平面3Dとは異なり
利用用途が様々に考えられる
たとえば,地図表示や広告などがあげられる
もっと大げさに言うならば,全ての立体物(人間も含む)は
この技術によって置き換えられる
デパートなどの案内嬢を「表示する」というケースもあるだろう
それに,そもそも3Dホログラムは平面3Dの完全上位互換なワケで
3Dホログラムが実用化されてしまったならば
それはもう,平面3Dの居場所はなくなるだろう
かつて,MDがテープを,MP3プレイヤーがMDを葬り去ったように
ではARはどうか
これは上述のタッチパネルと同じ立ち位置
ARっていうと,QRコードのようなマーカーの上に
何らかのグラフィックを表示するようなものを想像しがちだけど
用途はそれにとどまってなくて
セカイカメラのように現実世界とGPSの座標で
リアルワールド上にデータをプロットするものも含まれる
最近ニュースがあったけど
東芝のフロントガラスに道順を表示するカーナビもAR
つーか,航空機(戦闘機)のHUDではもう実用化されてるね
# 旅客機ってHUDあるの?
この応用はとても幅広い
今後のディスプレイのパラダイムシフトは
ARが担っていると言っても過言ではない
リアルに何らかの情報を統合できるというのは
とてつもない可能性を秘めている
というわけで,ARにはとてつもなく期待してるんですよ,と
蛇足ながら……
明示的にマーカーを使った「原始的AR」は
あまりにARっぽくない
ニンテンドー3DSの「ARゲームズ」は名前だけ聞いて
かなり期待してたんだけど
明示的にマーカーを使うって聞いてとてもがっかりしたww
あの「ARゲームズ」はあまりに任天堂らしくない
言ってしまえば,ダサい
確かに,マーカーを使うっていうのは
わかりやすいし,マーカーによる操作が可能という利点はある
# マーカーをカメラに近づけることによる,拡大・縮小や
# マーカーを回転させて,それに伴ってグラフィックも回転させるなど
でも,そのマーカーをそのままマーカーとして使うのは
あまりにナンセンスだと思う
昔はQRコードって,とても無骨な感じで
よくあんなのを堂々と使ってるなーと思ってたけど
最近はQRコードのエラー訂正機能を活用したデザインQRコードが増えてきてる
たとえば,QRコードの中心に絵が入ってたり
QRコードがカラフルに印刷されていたり……
ARのマーカーもあんな風にデザイン化できるはずだ
どうして,ああいう「受け入れられやすい」デザインにしなかったんだろう
ARって,現実世界にシームレスに情報を統合することが重要なのに
あんな雑なマーカーを持ち出すのはちんぷんかん!
